【2026年 共通テスト 講評】物理のどこが難しかったのか?その対策は?

2026年の共通テスト物理は、確実に難化したと言ってよいでしょう。

平均点が毎年60点前後だったのが、2026年の2月時点では45点前後になるだろうと予想されています。

おそらく、多くの受験生が感じたのは、

何をしていいのか、ぱっと見でわからない
どう考え始めればいいのか迷う

というタイプの難しさだったのではないでしょうか。

今回は理系専門塾塾長の百瀬が、2026年の共通テストの物理がどう難しかったのかと、その理由を解説していきます。

【自己紹介】
百瀬 浩市
「理系のための大学受験塾SoRa」の代表。2026年までに多数の合格者を輩出。
毎年、自ら物理の授業を担当し、受験生がつまずくポイントを徹底的に分析。
入試本番とのギャップを埋める指導を続けている。


目次

最大の難化要因は「大問1」

共通テスト物理の大問1は小問集合です。

例年、とっつきにくい問題が多く出る大問でしたが、
多少見慣れない設定があっても、

一つ一つ式を立てていけば解ける問題が多い

というのがこれまでの特徴でした。

丁寧に状況を整理し、順番に立式していけば処理できる構成となっていました。

2026年の大問1が明らかに重かった

  • 問題設定が一目でつかみにくい
  • 条件整理に時間がかかる
  • ぱっと見で、どの法則や定理をどう使うのか見えにくい

という構成でした。

つまり、

立式までに時間がかかる

というような問題でした。

共通テストは時間との勝負です。

大問1で「手が止まる」と、焦りが生まれ、その焦りが後半に影響します。

おそらく、多くの受験生が、大問1でいつも通りにいかないことに相当焦らされたはずです。


大問2・4:見たことはあるが、楽ではない

大問2・大問4は、題材自体は見たことがある内容でした。

しかし、

  • 計算が少し複雑
  • 条件を読み落とすと計算が合わない

という問題ではあったので、ちょっと歯車が噛み合わないと、
一気に崩れるだろうことが想像できる問題でもありました。

特に大問1で焦った状態で計算を進めると、

  • 式変形でミスをして詰まる
  • 方針が合っているか不安になる
  • 読み飛ばしが発生する

という状況になりやすいです。

比較的、典型問題ではあるからこそ、
焦って計算して答えが合わなくて、更に焦る受験生も多かったと想像できます。


大問3:大問1ほどではないが、苦しんだ受験生は多い

大問3は、大問1ほどの衝撃ではないにしても、苦しんだ受験生は多かったはずです。

特に熱力学の問題では、グラフから積分のように気体がした仕事を求める問題がありました。

指示通りにやるだけではありますが、見慣れていないので、戸惑う人も多かったはずです。

また波動では、

  • あまり見かけないタイプの定常波の問題
  • やや数学的な処理を要求する問題

が出題されました。

「やることは変わらないけれど、典型問題ではない」

この“微妙なズレ”が難しさを生んでいました。


全体として何が難しかったのか?

2026年が難化した最大の要因は、

例年よりも、ぱっと見で何をしていいのか分かりにくい問題が多かった

という点にあります。

「どう考え始めればいいのか」が見えにくく、そこから生まれる焦りから普段解ける問題も解けなくなった人が多かったのかなと思います。

これが最大の難しさだったのではないでしょうか。


では、どう対策すべきか?

ここが一番重要です。

標準問題を確実に正解できるように訓練することは当然必要です。

しかし、それ以上に大事なのは、

自分で文字を置いて考える経験

です。


「なんとなく」で式を立てていないか?

たとえば、

  • なんとなく運動量保存の式を書く
  • なんとなく慣性力を使った式を書く

これでは共通テストには対応できません。

大事なのは、

  • 運動量保存を使うとき、どの瞬間とどの瞬間を見比べるのか
  • 慣性力を書くとき、どの系で見ているのか

といった「立式時の注意点」を自分の中で明確にしているかどうかです。

これが曖昧なままだと、

少し設定が変わっただけで手が止まります。


公式を“当てはめる”のではなく、導出できる状態へ

式の立て方を訓練するのに一番良いのが、

公式を自分で導出できるレベルまで理解する

ということです。

物理の多くの公式は、導出可能です。

  • 白紙から文字を置く
  • 図を描く
  • 状況を自分で設定する

こうしたことを自分でやって、式を組み立てる経験を積まない限り、
“式の見え方”に幅が広がらなかったり、正しく運用することができないのです。

ここまでのことをやれていないと、
共通テストのような「一目でわかりにくい問題」には対応できないのです。


結論

2026年の共通テスト物理は、

「どう考え始めるか」が見えにくい問題が多かったといえます。

だからこそ一番の対策は、式を自分で立式できるようになるために、公式を導出してみることです。

他にも以下のシリーズで、物理を得意にするのに必要な考え方を解説しています。気になる方はぜひ参考にしてみてくださいませ。

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この記事を書いた人

百瀬 浩市のアバター 百瀬 浩市 理系のための大学受験塾SoRa 代表/塾長

埼玉県立所沢高校を卒業。現役で東京農工大学工学部に入学。(その他、東京理科大学理学部、明治大学理工学部、芝浦工業大学工学部、東洋大学理工学部にも合格)
大学在学中に大手予備校にて指導経験を積む。大学卒業後、地元の個別指導塾にて教室長を務めたのち、理系のための大学受験塾SoRaを立ち上げて現在に至る。

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