物理を苦手な人が克服するために意識したいこと③

こんにちは、理系のための大学受験塾SoRa代表の百瀬です。

前回に続いて、物理を苦手な人が克服するために意識してほしいこと③をご紹介していきます。

前回の
物理を苦手な人が克服するために意識してほしいこと①
物理を苦手な人が克服するために意識してほしいこと②
をまだ読んでいない人はこちらから↑

今回は、問題を解くときにフォーカスしたより実践的なアドバイスをしているので、問題演習をするときの参考にしてみて下さい!

目次

問題の条件から使える公式を言えるようにする

物理は国語!?

問題文から図を書いてみる

公式が使える条件を探る

最後に

問題の条件から使える公式を言えるようにする

「公式は分かるけど、立式ができない」

こういう状況になってはいませんか?
生徒さんからこのような相談をよく受けることがあります。

こういった状況に陥っている人は、問題文に書いてある文章や図から実際にどんな公式が使えるのかを意識できていない状態であると言えます。

物理で点数を取るには、「公式を知っている・理解している」という状態だけではダメで、どういったときにどんな公式が使えるのかを理解しておく必要があります。

(ただその前段階として、公式を文字列として覚えてしまっている人は、前回の物理を苦手な人が克服するために意識してほしいこと②を読んでみてください)

要は、問題文から読み取れる情報から、どの公式を使えるのかを判断できるようにならないと点数につながらないのです。

とはいえ、何に注目して立式をすれば良いのか分からないと思います。そこで、今回は問題を解くときに意識してほしい3つのことをご紹介します。

物理は国語!?

物理の問題を見たときにまず注意したいのが、問題文です。
問題文にはたくさんのヒントが隠されており、そのヒントを読み取って立式をせねばいけません。

たとえば、問題文に「床が粗い面」と書いてあれば、その床と接地している物体との間で摩擦力が発生することが分かります。
しかし、その文言を読み飛ばしてしまったり、そもそもあまり気にせずに読んでいると摩擦力を忘れたまま式を立てていくことになってしまうのです。

一方で、「床がなめらかな面」と書いてあった場合には、摩擦力は考えてはいけません。

「それくらいのことはできてるよ!」と思う人もいるかもしれません。

ですが、大事なのは、「床」というワードが出てきたときに、「これって摩擦を考えるのかな?どうなんだろう?」と注視することなのです。

問題文が長く複雑になったときに、こういった一言一句に気を配る力がなければ、物理の問題を解くことはできないのです。

そういった言葉の使い方に注意しないといけないというのは、国語みたいだなと感じる人もいるかもしれませんが、まさしく物理で点数を取るには読解力が必要になります。

問題文から図を書いてみる

先程の話しと被る部分がありますが、問題文から図を書くことが大事です。これまでの経験上、「物理ができません」という人ほど図を書いていない傾向にあります。

よくあるのが、問題文に図が書いてあるのを良いことに、そこに書き込んで図を書いた気になってしまうパターンです。

問題文に載っている図を使った方がラクだし、それでイメージできてるなら良いじゃないかと思うかもしれません。

しかし、物理の問題を解くには、問題で起きている物理現象の前後の状況をそれぞれ数式で記述できなければいけません。つまり、何かしらの物理現象が起きる前と後で図を書き分けてそれぞれで式を立てる必要があるのです。

たとえば以下のような問題の場合を見てみましょう。

この問題は2つの球が衝突する問題です。

この問題では、以下の図のように衝突の前と後でそれぞれ図を書いて、その時の速度や位置関係を書いてあげる必要があります。

親切な問題文なら状況毎の図が書いてあるかもしれませんが、今回例に出した問題のように1つの図しか書かれていない場合には、現象が起きる前と後の状況を1つの図の中に書き込もうとするのは無理があります。

また、図に情報を書き込んでいくことでどんな現象が起こっているのかをイメージすることができるので、簡単にでも良いので基本は書くことをおススメします。

図と倶自分が分かっている情報を書き込んでいくことで、「この式が立てられるのではないか?」というように見えてくるはずです。

公式が使える条件を探る

もしかしたら、「ここまでで紹介された内容はやっているよ」という人も多いかもしれませんが、最後に紹介する内容はやっていない人が多いように思います。

それが、「その公式がどういう条件のときに使えるのか整理する」ということです。

たとえば、力学的エネルギー保存の法則という公式がありますが、これは以下のように考えることができます。

力学的エネルギー保存の法則が使えるとき
・摩擦熱や空気抵抗など(重力と弾性力以外の仕事)が発生していないとき
・衝突の際には弾性衝突(跳ね返り係数e=1)のとき

力学的エネルギー保存の法則の場合であれば、これだけの条件さえ満たしていれば力学的エネルギー保存の法則を使えるとも言えます。

このような何となく使っている公式や法則をどういうときに使えるのか整理することで、問題の状況ごとにどの式が使えるかを考えられるようになります。

ただ、こういったことを自分一人で考えるのは難しいので、「漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本」や「宇宙一わかりやすい物理」などで学ぶと良いです。

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最後に

今回は、3回シリーズに分けて物理を克服するための意識することを紹介してきました。

物理は最初はとっつきにくい科目かもしれませんが、しっかりとポイントを押さえながら学習していけば、確実に点数を伸ばせる科目なので、一つ一つ丁寧に学習することを心がけましょう。

もし物理の学習で困っていて個別に相談をしたい方は、お気軽に下記の無料相談や無料体験をお申込みください!

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この記事を書いた人

百瀬 浩市のアバター 百瀬 浩市 理系のための大学受験塾SoRa 代表/塾長

埼玉県立所沢高校を卒業。現役で東京農工大学工学部に入学。(その他、東京理科大学理学部、明治大学理工学部、芝浦工業大学工学部、東洋大学理工学部にも合格)
大学在学中に大手予備校にて指導経験を積む。大学卒業後、地元の個別指導塾にて教室長を務めたのち、理系のための大学受験塾SoRaを立ち上げて現在に至る。

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