【2024年版】中央大学理工学部の数学は難しい?傾向・対策・合格のための参考書ルートを紹介!
今回は、中央大大学 理工学部の数学の攻略方法について解説します。参考書のみを使った方法に限定した誰もが使える攻略法なので、ぜひ友達にも教えてあげてください。理系専門の塾長がどこよりも詳しく解説をしていきます。それでは始めましょう。
【この記事を読むべき人】
- 中央大学 理工学部に絶対に合格したい人
- 中央大学 理工学部の数学ではどんな問題が出るかを知りたい人
- 普段使っている参考書で戦えるか知りたい人
【自己紹介】
百瀬 浩市
「理系のための大学受験塾SoRa」の代表。2024年までで多数の合格者を輩出。GAMRCHの数学は過去10年分以上研究している。
中央大学 理工部の数学の基本情報
まず、中央大学 理工学部の2020年度入試以降の問題を以下の表にまとめました。
今回は、募集人員が一番多い「学部別選抜の一般方式」についての情報をまとめています。
大問構成 | 4問 |
試験時間 | 100分 |
出題形式 | 大問1~4でテーマごとに出題 |
解答形式 | 大問1・2マーク式、大問3・4記述式 |
配点 | 数学科: 数学200点満点 英語100点満点 理科100点満点 計400点満点 数学科以外: 数学100点満点 英語100点満点 理科100点満点 計300点満点 |
数学の目標点数 | 数学が苦手な人:55% 数学が得意な人:60% |
頻出分野 | ◎ 数Ⅲ微積分、確率 ○ 図形と計量、式と証明、図形と方程式、複素数平面 |
- ◎は毎年、大問のテーマになったり、何らかの形で出題される頻出分野
- ○は◎ほどではないにせよ、よく問われる分野
次に2023、2024年の英数理合計での「合格最低得点率」をまとめました。合格のボーダーラインが学科によって大きく変わるため、自分の目指す学科に合わせてご覧ください。
学科 | 2024年 | 2023年 |
---|---|---|
数学科 | 52.8% | 57.5% |
物理学科 | 60.0% | 62.7% |
都市環境学科 | 59.6% | 62.3% |
精密機械工学科 | 57.3% | 59.7% |
電気電子情報通信工学科 | 56.7% | 61.0% |
応用化学科 | 58.0% | 59.7% |
ビジネスデータサイエンス学科 | 58.7% | 63.7% |
情報工学科 | 63.3% | 66.7% |
生命科学科 | 53.7% | 58.7% |
人間総合理工学科 | 54.0% | 63.0% |
ここで確認してほしいのが、数学科の合格最低得点率が他学科と比べて低いことです。これは数学科の受験生の出来が悪いからではありません。数学科は数学の配点が他の学科の2倍になっているので、数学の影響を大きく受けます。つまり、数学科の合格最低得点率が低いのは、中央大学の数学が難しいために点数が低くなっているのです。
数学科を志望するくらいなので、数学が得意な受験生が多いことでしょう。それでも、去年の合格得点率が52.8%であると考えると相当難しい試験であることが分かります。
中央大学 理工学部の数学の傾向・対策・目標点
中央大学の理工学部の数学は、他のGMARCHと比較すると頭一つ抜けて難しいです。計算量が多くないものの、文字nやmが出てくるような抽象性の高い問題が出題されます。そのため、解けない人はおそらく白紙のまま提出せざるをえず、解けた場合も記述の厳密性が問われるため、合格点が低くなるような難しい問題となっています。
- 難易度は青チャート☆4・5レベルの問題が出題されています。難易度は高いものの、その中では典型的な問題が出題されている印象です。特に青チャートの重要例題を解けるようにすることで、合格点に近づくはずです。
- 大問4つに対して試験時間100分と他のGMARCHと比べると、1問にかけられる時間は長いです。しかし、1問1問が重いため、解けない問題には早めに見切りをつけて、解ける問題に時間を使っていくのが良いでしょう。
- 特に、大問1,2はマーク式ですが、その分難易度の高い問題が出題されます。旧帝大レベルの問題に誘導をつけて解かせるような問題になっています。マークの選択肢はそこまで多くないので、選択肢から逆算して答えを絞れる場合も稀にあります。
- 頻出分野は数Ⅲ微積分、確率で、ほぼ毎年出題されています。
- 数Ⅲ微積分は、面積を求める問題や不等式による評価、積分方程式など、青チャートに載っている典型問題が出題されています。稀に解かなくて難しい問題が出題されますが、基本的には微積分では典型問題が多いので、確実に点数を取りたい分野です。
- 確率は大問1,2のマーク式の問題でよく出題されます。先に述べたように大問1,2は難しい問題が出題されることが多いです。確率では問題設定が複雑であったり、「同じ試行をn回繰り返すと~」というような抽象性が高い問題をよく見かけます。
- その他に、図形と計量、式と証明、図形と方程式、複素数平面といった分野も頻出です。数Ⅲ微積分や確率との融合問題として出題されることもあります。いずれも難易度は高いものの、典型問題が出題されています。
- 基本的にどの大問も難しいですが、各年度の中で青チャートに載っているような典型問題が1つor2つ出題されます。そういった問題をいかに落とさないかが合否の分かれ目となるでしょう。
- 目標点は、数学が苦手な人は55%、数学が得意な人は60%を目指しましょう。ただし、学科によって多少前後するので、自分の目指している学科の合格最低点をリサーチして目標点を決めましょう。
以上の、傾向を踏まえて、中央大学 理工学部の合格に向けた参考書のルート・攻略法をお伝えします。
中央大学 理工学部への参考書ルート・攻略法
中央大学 理工学部の数学を攻略するための参考書ルートを説明します。【基礎固め】→【定石習得】→【実践演習】の順番で進めていきます。
- 基礎固め
- 教科書ガイド
- 初めから始める数学シリーズ
- 定石習得
- 青チャート
- 黄チャート
- やさしい高校数学シリーズ
- 実践演習
- 赤本(過去問)
- 坂田アキラの 数IIIの微分積分が面白いほどわかる本
- 数学の良問問題集
- 重要問題集
以下に各項目の参考書について説明します。
【基礎固め】
基礎固めの参考書は、学校の数学の授業進度に合わせて使うのがベストです。もし学校の進度が遅い場合には、予習用の教材としても使うことができます。教科書に合わせた「教科書ガイド」か、「初めから始める数学シリーズ」のどちらかを使って勉強を進めていきましょう。
数学において、この【基礎固め】は非常に重要です。公式の成り立ちや使い方、言葉の定義などをしっかりと押さえておかないと、この後いくら勉強しても成績が上がりません。これまで、そういった生徒をたくさん見てきました。数学を得意だと思っている人は飛ばしがちなフェーズですので、絶対にきちんとやっておきましょう。
教科書ガイド
教科書ガイドは教科書の練習問題や章末問題の解説が載っている参考書です。教科書の説明を読みながら、教科書ガイドを使って教科書の問題を進めていくことで文字通り”教科書レベル”に到達することができます。
学校で使っている教科書ごとに教科書ガイドはあるので、使っている教科書の教科書番号をもとに購入しましょう。
初めから始める数学シリーズ
初めから始める数学シリーズは、教科書の説明を噛み砕いた口調で教科書レベルの内容を説明してくれている参考書です。教科書口調が合わない人は、こちらの参考書で基礎固めをするのがおすすめです。こちらも教科書同様に学校の授業の予習や復習におすすめです。
【定石習得】
【定石習得】では、【基礎固め】で教科書レベルの内容を理解している前提で、数学の問題でよく出てくる定石問題の解法を学んでいきます。3冊のうちどれか1冊を進めましょう。
中央大学 理工学部の数学の難易度を考えると、やってほしいのは青チャートです。青チャートの重要例題レベルを解けるようにしておけば、中央大学の数学に十分に太刀打ちできます。
しかし、青チャートが難易度が高く感じられる場合には、黄チャートorやさしい高校数学シリーズで進めても構いません。無理に難しい難易度の参考書をやるよりも、まずは定石問題を確実に解けるようにすることが優先だからです。ここで紹介する【定石習得】の後に、【実践演習】で入試レベルの問題を演習すれば、全部の問題は解けなくても合格点を取ることはできます。
時期としては、青チャートなら受験直前まで演習を続けましょう。黄チャートorやさしい高校数学なら高3の夏休みまでに7割ほど解ける状態を目指しましょう。【基礎固め】の参考書の内容を全てやってから定石習得に入っても構いませんし、分野ごとに【基礎固め】から【定石習得】までを一気にやってしまってもOKです。
青チャート
青チャートは、教科書応用例題レベル〜章末問題、入試レベルの問題が掲載されている網羅系参考書です。中央大学 理工学部では、青チャートの重要例題レベルの問題を確実に解けることが要求されます。中央大学 理工学部の問題の難易度は高いですが、青チャートの例題に似ている問題も多く、知っているか知っていないかで差がつきます。
青チャートを固めるのには時間がかかるので、受験直前までやり込む覚悟で演習を進めていきましょう。
青チャートの使い方について詳細を知りたい方はこちらの記事を参照ください。
関連記事>>偏差値を爆上げ!する青チャートの勉強法やいつまでにやるべきかを解説
黄チャート
黄チャートは、教科書例題レベル〜章末問題、入試レベルの問題が掲載されている網羅系参考書です。青チャートを進めるのが難しいと感じた場合には、黄チャートをおススメします。
たしかに、中央大学 理工学部の数学においては、黄チャートに掲載されているレベル以上の問題が出題されいます。しかし、合格点を狙う上では、難しい問題が解けるかよりも黄チャートレベルの問題を落とさないことの方が重要です。黄チャートに載っている典型問題を落とすと合格は不可能なので、しっかりと固めることをおススメします。
やさしい高校数学シリーズ
やさしい高校数学シリーズは、初学者を前提に教科書の内容からさかのぼって定石を丁寧に説明してくれている参考書です。そのため、勉強時間がない受験生は、やさしい高校数学で【基礎固め】も兼ねてしまうのもアリです。
黄チャートと比べると定石の網羅性は低いですが、頻出である定石問題を一通り学ぶことができます。チャート形式が向いていないなと感じる人にはおススメです。
【実践演習】
最後の【実践演習】では、【定石習得】をしたのちに、実際に中央大学 理工学部の問題を解けるレベルまで引き上げるフェーズとなります。中央大の問題は難しいため、過去問に挑戦してもほとんど解けないというケースもあるかと思います。そのギャップを埋めるために【実践演習】を行なっていきます。このフェーズは、できれば高3の夏休みから実施できることを目標にしていきましょう。
しかし、【定石習得】で青チャートをやっている人は、この段階においても青チャートの練度を上げていきましょう。青チャートをやらなかった人は、この段階で先述した◎と○の頻出分野の青チャートの重要例題をやることをおススメします。これらを同時進行しながら【実践演習】のフェーズに入りましょう。
赤本(過去問)
赤本は直前期にやるのが一般的ですが、直近1年分のみ5,6月くらいに一度解いておくのをオススメします。中央大学 理工学部の問題がどのレベルなのかを肌感覚で知ってもらうためです。【定石習得】の参考書をやる中で現状とのレベル差を確認をしておくと、到達目標を具体的にイメージしやすくなります。
坂田アキラの 数IIIの微分積分が面白いほどわかる本
数Ⅲの微積分の考え方を固めるのにちょうど良い参考書です。【定石習得】に近い参考書ではありますが、一通り学んだ後にやると知識が体系化されて、数Ⅲの微積分が得意になるはずです。問題が難易度ごとに分類されており、「ちょい難」「もろ難」の上位のレベルも出題されるので確実に解けるようにしておきましょう。
数学の良問問題集
各分野ごとに確認問題・必須問題・レベルアップ問題の3つのレベルに分けられています。確認問題は黄チャートの例題レベルなので、定石習得ができているかの確認用として使えます。中央大理工学部のレベルを考えると、実践演習としては必須問題は必ずやりましょう。レベルアップ問題については、頻出分野の問題をやっておくのがおススメです。
2025 実戦 数学重要問題集 数学I・II・III・A・B・C(理系)
数学で最低限の点数を稼ぎたい人は、上記に挙げた「数学の良問問題集」がおススメですが、数学で点数を引っ張っていきたい人は重要問題集をやりましょう。重要問題集はレベルは少し高めの問題集なので全部をやる必要はありません。頻出分野のみやったり、必解問題と呼ばれる定番の問題に取り組んだりするなど、絞ってやることで中央大の数学の難しい問題を挑むのに十分な経験を積むことができます。
まとめ
ここまで、中央大学 理工学部の数学の傾向とその対策、参考書ルートを紹介してきました。中央大学の理工学部は、GMARCHの中でも頭一つ抜けて難しい問題が出題されます。現状と対策をしっかりと見極めた上で、自分のやるべき勉強をしていきましょう。理系のための大学受験塾SoRaでは、あなたがやるべき参考書やその勉強法を無料面談でお伝えしています。ここで紹介した参考書だけでなく、あなたの学校の進度や学習状況に合わせてより最適な参考書やその勉強法をお伝えしています。
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