【2024年版】明治大学総合数理学部の数学は難しい?傾向・対策・合格のための参考書ルートを紹介!

今回は、明治大学の総合数理学部の数学の攻略方法について解説します。参考書のみを使った方法に限定した誰もが使える攻略法なので、ぜひ友達にも教えてあげてください。理系専門の塾長がどこよりも詳しく解説をしていきます。それでは始めましょう。

【この記事を読むべき人】

  • 明治大学 総合数理学部に絶対に合格したい人
  • 明治大学 総合数理学部の数学ではどんな問題が出るかを知りたい人
  • 普段使っている参考書で戦えるか知りたい人

【自己紹介】
百瀬 浩市
「理系のための大学受験塾SoRa」の代表。2024年までで多数の合格者を輩出。過去に指導した生徒が明治大学 総合数理学部に合格。GAMRCHの数学は過去10年分以上研究している。

目次

明治大学 総合数理学部の数学の基本情報

まず、明治大学 総合数理学部の2020年度入試以降の問題を以下の表にまとめました。
今回は、募集人員が一番多い学部別入試についての情報をまとめています。

大問構成4問(2022年以前は大問5問構成)
試験時間120分
出題形式大問1 小問集合
大問2〜4テーマごとに出題
解答形式大問1、2答えのみ
大問3、4記述式
(2022年度以前は大問1、2、3がマークで4、5が記述)
配点数学 200点満点
英語 120点満点
計320点満点
※入試科目は英数のみで理科は入らないことに注意
数学の目標点数数学が苦手な人:60%
数学が得意な人:65%〜70%
頻出分野◎ 数Ⅲ微積分、場合の数・確率、数列
○ 図形と方程式、ベクトル
  • ◎は毎年、大問のテーマになったり、何らかの形で出題される頻出分野
  • ○は◎ほどではないにせよ、よく問われる分野

次に各年の英数合計での「合格最低点(いずれの年も320点満点)」と「合格最低得点率」は以下の通り。

なお、「192〜173点」というように幅があるのは、総合数理学部は3学科(現象数理学科、先端メディアサイエンス学科、ネットワークデザイン学科)ごとに合格最低点が違うため、各学科の合格最低点の最高点と最低点を表示しています。

2024年度入試合格最低点192〜173点
合格最低得点率60.0〜54.1%
2023年度入試合格最低点238〜228点
合格最低得点率74.4〜71.3%
2022年度入試合格最低点195〜181点
合格最低得点率60.9〜56.6%
2021年度入試合格最低点203〜186点
合格最低得点率63.4〜58.1%
2020年度入試合格最低点187〜179点
合格最低得点率58.4〜55.9%

明治大学 総合数理学部の傾向・対策・目標点

難易度は教科書の章末問題レベルから「青チャート」☆4・5レベルまでの問題です。

  • 頻出分野は数Ⅲ微積分、場合の数・確率、数列、図形と方程式、ベクトル、三角関数(他分野との組み合わせ)です。
  • 他大学と比較して、図形問題が毎年出題されるのが特徴です。ベクトルや図形と方程式、微積分などと絡めた問題が多く、図形的な力が求められます。
  • 証明問題もほぼ毎年出題され、特にはさみうちの原理、数学的帰納法、ベクトルの証明が頻出です。これらはチャート式などの網羅系参考書で出題パターンの習得が必須と言えます。
  • 問題の難易度と合格最低点を見比べると、基本的な問題を確実に解けるかどうかが合否を分けるポイントになっていると考えられます。大問2〜4の最後の小問は難しいため、それ以外の問題で点数を確保することが重要です。
  • 年度にもよりますが、数学で65%を目標にしましょう。数学の配点が大きいため、安定して得点を取ることが合格のカギです。
  • 受験者のレベルは年々上がっており、2024年度には旧帝大で見られるような抽象度の高い確率の問題が出題されました(難しすぎたためか、合格最低点は下がりましたが)

以上の、傾向を踏まえて、明治大学 総合数理学部の合格に向けた参考書ルート・攻略法をお伝えします。

明治大学 総合数理学部への参考書ルート・攻略法

明治大学 総合数理学部の数学を攻略するための参考書ルートを説明します。【基礎固め】→【定石習得】→【実践演習】の順番で進めていきます。 

  • 基礎固め
    • 教科書ガイド
    • 初めから始める数学シリーズ
  • 定石習得
    • 黄チャート
    • やさしい高校数学シリーズ
  • 実践演習
    • 赤本(過去問)
    • 数学の良問問題集
    • 合格る計算数Ⅲ
    • 理系数学の良問プラチカ

以下に各項目の参考書について説明します。

【基礎固め】

基礎固めの参考書は、学校の数学の授業進度に合わせて使うのがベストです。もし学校の進度が遅い場合には、予習用の教材としても使うことができます。教科書に合わせた「教科書ガイド」か、「初めから始める数学シリーズ」のどちらかを使って勉強を進めていきましょう。

数学において、この【基礎固め】は非常に重要です。公式の成り立ちや使い方、言葉の定義などをしっかりと押さえておかないと、この後いくら勉強しても成績が上がりません。そういった生徒をたくさん見てきました。数学を得意だと思っている人は飛ばしがちなフェーズですので、絶対にきちんとやっておきましょう。

教科書ガイド

教科書ガイドは教科書の練習問題や章末問題の解説が載っている参考書です。教科書の説明を読みながら、教科書ガイドを使って教科書の問題を進めていくことで文字通り”教科書レベル”に到達することができます。
学校で使っている教科書ごとに教科書ガイドはあるので、使っている教科書の教科書番号をもとに購入しましょう。

初めから始める数学シリーズ

初めから始める数学シリーズは、教科書の説明を噛み砕いた口調で教科書レベルの内容を説明してくれている参考書です。教科書口調が合わない人は、こちらの参考書で基礎固めをするのがおすすめです。こちらも教科書同様に学校の授業の予習や復習におすすめです。

【定石習得】

【定石習得】では、【基礎固め】で教科書レベルの内容を理解している前提で、数学の問題でよく出てくる定石問題の解法を学んでいきます2冊のうちどれか1冊を進めましょう

明治大学 総合数理学部の数学の難易度を考えると、ここで紹介する【定石習得】のフェーズを終えただけでは合格点を取るのは厳しいです。しかし、合格点をとる基盤づくりとしては【基礎固め】の次に重要なフェーズです。

定石を習得しただけでは一見解けなさそうな問題も要素を解きほぐしていくと、【定石習得】で習う問題に帰結します。定石となる問題をスラスラ解けるくらいまで熟達していないと【実践演習】のフェーズに入ったときに苦労してしまうのです。

時期としては、【基礎固め】から【定石習得】までの参考書を高3の夏休みまでに8割ほど解ける状態を目指しましょう。【基礎固め】の参考書の内容を全てやってから定石習得に入っても構いませんし、分野ごとに【基礎固め】から【定石習得】までを一気にやってしまってもOKです。

黄チャート

黄チャートは、教科書例題レベル〜章末問題、入試レベルの問題が掲載されている網羅系参考書です。
明治大学総合数理学部では、同シリーズの1つ上のレベルに当たる青チャートレベルの問題まで出題されます。
しかし、入試本番で絶対に解けないといけないレベルの問題が黄チャートには載っているので、まずは黄チャートを固めることをオススメします。

やさしい高校数学シリーズ

やさしい高校数学シリーズは、初学者を前提に教科書の内容からさかのぼって定石を丁寧に説明してくれている参考書です。そのため、勉強時間がない受験生は、やさしい高校数学で【基礎固め】も兼ねてしまうのもアリです。
黄チャートと比べると定石の網羅性は低いですが、頻出である定石問題を一通り学ぶことができます。

【実践演習】

最後の【実践演習】では、【定石習得】をしたのちに、実際に明治大学 総合数理学部の問題を解けるレベルまで引き上げるフェーズとなります。実際の入試問題ではパッと見では定石に見えないような問題や、定石を組み合わせた問題が出題されます。

特に明治大学総合数理学部の問題は、GMARCHの中でも特に難しい部類に入るので、【定石習得】のフェーズで紹介した問題集を一通りやったとしても、実際の問題を目の当たりにすると、解くのが難しいと感じるはずです。

そのギャップを埋めるために【実践演習】を行なっていきます。このフェーズは、できれば高3の夏休みから実施できることを目標にしていきましょう

赤本(過去問)

赤本は直前期にやるのが一般的ですが、直近1年分のみ5,6月くらいに一度解いておくのをオススメします。明治大学 総合数理学部の問題は先ほども述べたように【定石習得】のフェーズからもう一歩レベルアップしないと届きません。【定石習得】の参考書をある程度やった段階でそのレベル差を確認をしておくと、到達目標と現状との差を感覚的にリアルに認識することができます。

合格る計算 数学Ⅲ

合格る計算 数学Ⅲは、数Ⅲの微積分の問題を解くスピードと確実性を上げる参考書です。明治大学 総合数理学部の問題では、必ず微積分の計算が絡む問題が出題されます。微積分の計算自体はそこまで難易度が高くないので、確実に素早く処理していかねばなりません。その訓練の一環として、「合格る計算数Ⅲ」の問題をドリル的に進めていくのがオススメです。

数学の良問問題集

【定石習得】の参考書を周回したら、定石問題と入試レベルの差を埋めるための問題集として、数学の良問問題集がオススメです。
収録されている「確認問題」は定石問題ではありますが、「必須問題」や「レベルアップ問題」は【定石習得】した後の問題としてちょうど良い難易度です。直前期の問題集としては、全てやるには問題数が多いので、演習する分野とレベルを予め決めてから取り組むのが良いです。

理系数学の良問プラチカ

こちらも数学の良問問題集と同様に、定石問題と入試レベルの差を埋める問題集が理系数学の良問プラチカです。数学の良問問題集とどちらかを進めればOKです。

数学の良問問題集よりも難易度は高いので、数学が得意な人向けではあります。数ⅠAⅡB Cと数Ⅲで2冊あり、こちらも問題数が多いので、ある程度始める前にやる分野や問題を絞っておきたいです。

まとめ

ここまで、明治大学 総合数理学部の数学の傾向とその対策、参考書ルートを紹介してきました。明治大学の総合数理学部は、近年ますます人気が出てきている学部なので、合格基準が上がっているというのが現場の感覚です。

傾向と対策をしっかりと見極めた上で、自分のやるべき勉強をしていきましょう。理系のための大学受験塾SoRaでは、あなたがやるべき参考書やその勉強法を無料面談でお伝えしています。ここで紹介した参考書だけでなく、あなたの学校の進度や学習状況に合わせてより最適な参考書やその勉強法をお伝えしています。

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この記事を書いた人

百瀬 浩市のアバター 百瀬 浩市 理系のための大学受験塾SoRa 代表/塾長

埼玉県立所沢高校を卒業。現役で東京農工大学工学部に入学。(その他、東京理科大学理学部、明治大学理工学部、芝浦工業大学工学部、東洋大学理工学部にも合格)
大学在学中に大手予備校にて指導経験を積む。大学卒業後、地元の個別指導塾にて教室長を務めたのち、理系のための大学受験塾SoRaを立ち上げて現在に至る。

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