物理が苦手な人が克服するために意識してほしいこと①

こんにちは!理系のための大学受験塾SoRa代表の百瀬です。
今回は、物理が苦手な人に私が毎度伝えていることをシリーズでお伝えしていきます。

もちろん、それらを意識すればすぐに解けるようになるわけではないのですが、物理をできる人が物理を学ぶときに自然と意識していることを伝えていきます。

いわば、物理を学ぶ姿勢です。

学習において、どこに注目して勉強すべきかを知っているかどうかで、成果は大きく変わります。まずは学習のポイントを理解していきましょう。

この記事の続きはこちら
物理が苦手な人が克服するために意識したいこと②
物理が苦手な人が克服するために意識したいこと➂

【この記事を読むべき人】

  • 物理のテストの点数がよくない人
  • 物理の苦手を克服したい人
  • 物理をどのように勉強したらいいか知りたい人

【自己紹介】
百瀬 浩市
「理系のための大学受験塾SoRa」の代表。2024年までで多数の合格者を輩出。生徒の多くが物理が苦手として入塾するが、得意科目へと変えている。

目次

物理が苦手な人がよくやる間違った勉強法

物理が苦手な人に話を聞くと、「問題集を解いているけど、理解できない」という話をよく耳にします。

「文字ばかりで何をしているのか分からない!」という感覚なのだと思いますが、話をよくよく聞いてみると、

  • 公式を見ながら問題を解いてやっている
  • 公式がしっかりと頭に入っていない

という状態で解いている事が多いです。

当たり前ですが、公式を理解していない&覚えていないのに問題を解こうとすると、公式をうる覚えで当てはめるやり方になってしまいます。

そのやり方でやっているとどこかのタイミングで「解説を読んでも理解できない!」「何しているのか分からん!」となります。

では、公式を覚えればできるのか、というとそうではないのです。

もちろん、公式を覚えていないと解けなくて当たり前なのですが、単に覚えただけでは解けないのが物理の難しいところです。

公式を覚える&理解するにあたって、まず何よりもやってほしいことをお話しします。

公式に出てくる文字の定義が大事!

物理の苦手を克服する一歩目として、公式に出てくる文字の定義を図や言葉で正確に理解してください

「なんだ、そんな簡単なことか…」と思った人もいるかもしれませんが、これが結構難しいのです。
公式に出てくる文字と言えば、重力加速度 [g]などです。

一見簡単そうに見えますが、実は正しく理解できていなかったなんてパターンもあるのです。

たとえば、中学校の理科で習う

等速直線運動の式 x=vt

という式があります。

tが時間だとして、xとvの文字は何を表すでしょうか?

中学の理科だからと言って甘くみずに、答えを見る前にちょっと考えてみましょう…

「xが距離、vが速さ」と答えた方

残念!!

正解は、「xが変位、vが速度」です。

不正解だった人はどういうこと??ってなったかもしれませんね。

「変位?どのくらい動いたかってことなら、距離じゃないの?」

「速度と速さって同じじゃん!」

みたいに。

でも、違うのです。解説をすると、

距離は、「物体が実際に進んだ道のりの長さ」

変位は、「初期位置を原点とした数直線上のどの位置に移動したのか」

となります。

文で説明されると難しいですが、図で表すとこんな感じです↓

原点Oに人がいてO→A→Bと移動したとき、この人の移動距離は7mとなります。しかし、原点Oから-2のところに移動したので、変位は-2mとなります。

つまり、変位は原点から+-どちらの方向にどのくらい移動したのかを表します(これをベクトルといいます)

対して、距離は単純な移動した道のりを表します。

このように言葉や図で正確に理解することが大事です。

次に、速さと速度について。

速さは、「1秒あたりに進む移動距離」

速度は、「1秒あたりの変位」

になります。

これも図を使って説明すると、

AもBもどちらも進んでいる距離は6mなので速さは6m/sですが、速度はAが 6m/s、Bが -6m/sとなります。

このように、簡単な公式を一つとっても正確に解釈をするのは意外と難しいです。

もしかしたら、「国語みたいだな~」と感じた人もいるかもしれませんが、まさにそうなんです!
実は物理は言葉の意味や問題文を正確に捉える国語力がないとできない科目なのです。

物理=計算だと思って、数学のように公式を覚えて当てはめていこうとしている人は皆、撃沈していきます。

なぜなら、公式の中に出てくる言葉や文字の定義をスルーしてしまっているからです。

そこに厳格になることが出来る人は、物理に強くなれます。

もちろん、これだけで物理を解けるようになるわけではありませんが、この姿勢がないと物理はいつまで経ってもできるようにはなりません。

物理は難しい科目かもしれませんが、こういったところから丁寧にやっていけば必ずできるようになる科目なので、諦めずに頑張っていきましょう!!

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この記事を書いた人

百瀬 浩市のアバター 百瀬 浩市 理系のための大学受験塾SoRa 代表/塾長

埼玉県立所沢高校を卒業。現役で東京農工大学工学部に入学。(その他、東京理科大学理学部、明治大学理工学部、芝浦工業大学工学部、東洋大学理工学部にも合格)
大学在学中に大手予備校にて指導経験を積む。大学卒業後、地元の個別指導塾にて教室長を務めたのち、理系のための大学受験塾SoRaを立ち上げて現在に至る。

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