【生物】大森117講vs田部77講どっちが良い?使い方も解説

はじめに

こんにちは!理系のための大学受験塾SoRa塾長の百瀬です。

今回は、生物の講義系の参考書で定番となっている2冊、「大森徹の最強講義117講」と「生物合格77講」のどちらが良いのかという質問をよく受けるので、解説していきたいと思います。

どちらも、生物の講義系の参考書の中では、かなり網羅性の高い参考書です。なので、難関大学や医学部を受験される方は必須の参考書だと言えます。

逆に、そこまでレベルの高い大学を受けるつもりのない人にとっては、必要以上の知識が載っているので、後ほども説明しますが、辞書的な立ち位置で使うと良いと思います。

 2冊の参考書はどちらもメリット・デメリットがあるので、それらを紹介した上で、実物を見て自分に合う方を使うのが良いです。しかし、個人的には大森徹の最強講義117講の方がおススメです。その理由も含めて、2冊のメリット・デメリットを紹介していきます。

大森徹の最強講義117講生物

メリット

① 入試に出やすいデータや実験も解説

この参考書のすばらしいところは、教科書には載っていないけれど、入試で頻出の実験やデータまでも解説してくれるところです。

難関大学の生物の入試では、教科書に載っている知識がそのまま問われるというよりも、知識に基づいた実験やデータをテーマにして問題が作られます。

そのため、入試問題を解いていると、この実験やデータはなぜこういった結果になるのか?などの疑問が湧いてきたときに、大森徹の最強講義117講を見ると、まさしくその実験・データや、類似のものが載っています。

② 分かりやすいレイアウト

一般的な講義系の参考書は、文章で最初から最後まで説明してから最後にまとめの図が載っているというレイアウトのものが多いです。しかし、大森徹の最強講義117講は、文章→図→文章→図→・・・というように、文章と図を交互に載せているため、見やすいレイアウトになっています。

最初に文章で説明をされると、文章だけで理解するのが難しいため、図と文章を行き来しながら見ることになり大変です。しかも、図が次のページにあったりすると、ペラペラとめくって見ることになり、余計に見づらさが増します。

一方で、大森の最強講義117講はちょっと文章があってすぐに図があるため、脳内でイメージしながら文章が頭にスッと入ってくるレイアウトになっています。これが、私が大森徹の最強講義117講を推す最大の理由です

また、1ページの中に文字や図が詰め込まれている訳ではないので、文章中にメモを書いたり、気付いたことを書き留めたりすることができるのも良い点です。

③ 定番の計算問題・記述問題も載っている

難関大学の生物の問題で、良く問われるような計算問題や記述問題が載っているのも良い点です。

その単元を一通り読んだ状態で挑めば解けるようになっているのですが、受験生が勘違いしたり、見落としたりする所を突くような問題ばかりなので、その問題を解いてさらに理解が深まるようにできています。

また、記述問題については、字数制限ごと(たとえば、100文字以内、50文字以内、30文字以内など)にどこまで記述すれば良いのかが載っています。それを見ることで、その問題の核となる部分を再認識することができるのです。

さらに、よくある間違いの記述も載っているので、そこで、受験生が勘違いしやすい所を確認することができます。

デメリット

+αの部分は、図がなくて分かりにくい所もある

大森徹の最強講義117講には、「+αでパワーアップ」という項目があるのですが、そこには、教科書には載っていないけれど、知っておくと良いよといった内容が載っています。

なので、文字通り+αの部分になるのですが、扱っている内容が大学で習うようなことも入っているので、内容が難しいです。しかも、図がないときもあるので、理解が難しい部分もあるのがデメリットです。

生物合格77講(田部眞哉)

メリット

① カラーの図が載っている

なんと言っても、生物合格77講のスゴイところは、全ページフルカラーになっている点です。すべての図がカラーになっているので、耳の構造などの細かな図は見やすくなっています。

また、重要語句は赤字で書いてあるので、ある程度知識が付いたら、赤シートで隠して知識の確認をしていくのもアリです。

② 到達目標を最初に見ておくことで、重要ポイントが分かる

生物合格77講には、各講の最初に「到達目標」というのが書かれています。これは、その講の内容の中で、最終的に習得しておきたいことが書かれています。

各講の到達目標が達成できれば、共通テストで9割は取れる実力を手に入れられるはずです。かなり抽象度の高い内容を問われる場合もあるので、すべての到達目標を達成するのは、相当難しいと思いますが、達成できれば生物強者になれます。

② 117講よりも細かな知識が載っている

大森徹の最強講義117講の「+αでパワーアップ」に当たる、「もっと広く深く」という発展的な内容を扱うコーナーが生物合格77講にはあります。「もっと広く深く」で扱っている内容は、最強講義117講よりも詳しい解説がされています

特に化学式や化学反応などが詳細に書かれているので、それぞれの生体反応でどのような化学反応が起きているかを知りたい人には、最適な参考書だと言えます。

また、日常生活や身近にあるものを例にとった、生物に関する小話が所々にあり、実際に習っていることと、日常生活での出来事がリンクするのも良い点です。実際、最新版のものを買うとコロナウイルスについても言及されているページを見ることができます。

共通テストでは、日常に則した内容のものがテーマとして取り扱われることが多いので、そういった意味では、生物の面白さが伝わるだけでなく試験対策にもなります。

デメリット

レイアウトが見づらい

私は大森徹の最強講義117講を推している訳ですが、生物合格77講が、最強講義117講に圧倒的に劣る点が、レイアウトです。

レイアウトでそんなに評価が分かれるもんなの?と感じるかもしれませんが、どんなに良いことが書いてあってもレイアウトが悪ければ、頭が良いか、よほどの生物好きでないと内容をインプットできません

生物合格77講のレイアウトは、まず表や図が見づらいです。これは、おそらく田部先生の授業を受けながら順に説明されれば、納得がいくのかもしれませんが、いきなりドンっと出されると、カラーなのも相まって、逆にごちゃごちゃしていて見づらく感じるレイアウトになっています(人によっては違う意見かもしれませんが…)

また、これは本文中についても言えることですが、表の文字がびっしり詰まっていて見づらさを感じます。大森徹の最強講義117講と比べると、文字の大きさも小さいですし、余白のスペースがほとんどありません。

もちろん、知識がかなり細かく書かれているので、仕方のないことかもしれませんが、そういった意味では、生物に慣れていなかったり、好きでない人からすると、使うのはちょっと厳しいかなと感じます。

 

おすすめの使い方

ここでは、「大森徹の最強講義117講」と「生物合格77講」のどちらを使うにしても、同じ網羅系の参考書であることには変わらないので、どのような使い方が適しているのかを紹介していきたいと思います。今回は、2つの使い方を紹介していきたいと思います。

① 生物をもうすでに一通り終えた人がもう一度インプットし直すために使う

これは、学校や独学で一通り生物を終わらせている人や、浪人生でもう一度生物を一からやり直そうと考えている人におススメの使い方です。どちらの参考書を使うにしても、教科書レベルを超えた内容が書いてあるので、細かい知識までインプットしたい人には向いています

一方で、生物初学者が手を出すにはまだ早い参考書だと思います。ただし、生物が好きで乗り越えられる自信があれば挑戦してもOKです。両方とも、細かい知識までも多く載っているので、最初はもっと基本的な所だけ学べるものを選んだ方が挫折せずに済むと思います。

② 辞書として使う

この方法は、生物で受験する人なら全員におススメしたい使い方です。すべてをいきなり読まなくても、問題を解いていたり、他の参考書や教科書を読んでいたりして、分からない所や疑問に思った所を調べる時に使うと良いでしょう。

そのときに、しっかりと該当部分を読むことで、最終的に入試のときに「あ、なんかこれ見たことあるぞ!」という既視感を得て、解くことができます。

実際、私の塾講師仲間の人は、「大森徹の最強講義117講」をこのやり方で使って、東京学芸大学の生物学コースに合格しています。

これらの参考書は、いきなり頭から読むよりも、疑問に思ったときに読んだり、ある程度知識がついてから読んだりした方が、内容がスッと頭に入ってきやすいです。

まとめ

以上が、大森徹の最強講義117講と生物合格77講のメリット・デメリットと使い方になります。

私個人の意見としては、「大森徹の最強講義117講」の方が使いやすいですが、人によっては違う意見もあるので、実際に自分の目で確かめてみて判断することをおすすめします

どちらの参考書も網羅系の参考書としては、生物の参考書の中でハイレベルの網羅性を備えているので、いずれを使っても内容が完璧に頭に入っていれば、どの大学の入試も乗り越えることができます。

ただし、内容の難しさから挫折してしまう人が多い参考書でもあるので、その使い方だけは間違いないようにして使ってもらえればと思います。

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